当院では、紫外線療法という療法を実施しています。古代エジプトやギリシャでは健康増進や病気治療を目的として日光浴両方が行われてきました。また、紀元前12~13世紀のインドやエジプトでは植物と日光により白斑の治療が行われたという記録があります。以後長い歴史の経験によって日光に含まれる紫外線がいくつかの皮膚疾患の治療に用いられるようになりました。
現在、紫外線療法とは人工光源で有効な波長の紫外線を作り出し、病巣に照射することで皮膚の病巣を良い状態にしてその状態を長期間保つ治療法です。尋常性乾癬、尋常性白斑、結節性痒疹、掌蹠膿疱症などの疾患に有効です。
乾癬(かんせん)
最初は少ない日焼けしない強さの光線をあてます。照射翌日にお肌が赤くないことを確認したら強さを少しづつ増やして照射します。週2回以上の照射が必要です。塗り薬を併用することより効果的です。
尋常性白斑
最初は少ない日焼けしない強さの光線をあてます。照射翌日にお肌がピンク色になれば同じ強さの光を、お肌の色がかわらなければ適宜増量します。週2回以上の照射が必要です。塗り薬を併用することもあります。
アトピー性皮膚炎
標準的なステロイドや保湿剤外用で満足が得られないものに第2選択として使用されます。少ない日焼けしない強さの光線を週2回以上照射します。塗り薬と併用すると効果的です。
その他
掌蹠膿疱症、円形脱毛症、結節性痒疹での有効例が報告されています。