アトピー性皮膚炎は、喘息や蕁麻疹(じんましん)と並び、代表的なアレルギー疾患の一つとして位置づけられています。しかし、アトピー性皮膚炎の原因は単純ではなく、アレルギー(免疫の過剰反応)と、皮膚のバリア機能の障害を主体足して、その他の要因(遺伝的素因、心理学的要因、環境因子)などが複雑に絡み合っていると考えられています。
主体は、内服薬でかゆみを止め、外用剤(ステロイド、プロトピック、保湿剤など)を使って、発疹を改善させます。
その治療過程は、患者さんの疾患の状態により異なります。個々の体質や皮膚の状態に合わせてより改善が見込まれる治療を提供させていただきます。
1.入浴の注意点
お風呂の温度はぬるめで。体を洗う時は低刺激の石けんを十分に泡立ててやさしく洗いましょう。
2.保湿剤外用
肌の乾燥はアトピー性皮膚炎を悪化させます。保湿剤を塗りましょう。
3.肌着の注意点
肌着はなるべく綿が多く入った柔らかいものを使用しましょう。
4.掃除
ダニやホコリはアトピー性皮膚炎の悪化因子です。掃除機がけをこまめに。
5.湿度
50~60%が理想です。これ以下だと皮膚が乾燥し、これ以上だとダニが繁殖しやすくなります。
6.爪を切る
引っ掻くとよけいにアトピー性皮膚炎が悪化します。
7. ストレス
長くアトピー性皮膚炎の患者さまを診させていただいて実感するのは、ストレスというものがかなりアトピー性皮膚炎に影響を与えるということです。まずはかゆみをしっかりとコントロールして痒みのストレスを少なくしましょう。