ほくろは正式には母斑細胞性母斑という名前で、良性の皮膚腫瘍です。皮膚のすべての部位にできる黒色の色素斑です。いわゆる"ほくろ"は小さい点状のものを指し、"黒あざ"はやや面積のあるものを指します。これらは平らなものからやや隆起したもの、発毛を伴うものから伴わないものまでさまざまです。
点状のほくろは生まれた時にはわからないのが、あとになって次第に数が増えてきます。これに対し黒あざは生まれつきあることが多く、時に広い範囲にできたり(先天性巨大色素性母斑)、また剛毛を伴ったり(獣皮様(じゅうひよう)母斑)します。先天性巨大色素性母斑の場合、悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)を生じる可能性が3~7%あるともいわれ、早めの受診をすすめます。
①美容的に気になる②悪性かどうか心配な場合、③盛り上がっていて引っかかるなどほくろを取りたい理由は大体3つに大別されます。ほくろは、外科的切除で取りますが、その大きさや部位を考慮し、最も傷あとが目立たなくなる方法を選択するようにしています。
メスによる外科的除去治療
良性のほくろの場合には、局所麻酔の後皮膚から隆起した部分を丸い形状のメスを使って除去します。悪性の可能性が疑われる場合や高度な外科的アプローチが必要な場合には、実績のある専門医をご紹介させていただきます。
直径が5mmを超えそうなほくろについては、医師にご相談することをおすすめしています。また、術後は翌日から入浴をすることが可能です。